そこそこ、を目指して ~うつだけど前を向きたい~

生きることを頑張れなくなってしまいました。でもぎりぎり生きています。

子守唄

眠れ眠れ、母の胸に

今日は、夜のコーヒーブレイクに濃い珈琲を飲んでしまって寝付きの悪い彼と私。
明日朝早いのにーと愚図る彼に、とんとんとリズムを取りながら子守唄をうたい寝かしつけ。
暫くすると、ストンと眠りに落ちる。

まあ私は眠れないんですけど。
最近気分が優れないことが多くて刺激物避けてたのですが、どうやって彼に伝えたらいいか分からなくて困っています。
調子があまり上がらないことが、体調に直結しててなんだかとても申し訳ないのです。

だから、寝かしつけが成功するととても誇らしい気分になる。
なんだかとても役に立ててると言って貰えているようで、私も生きてていいんだって思う。
寝かしつけていると、なんだか昔を思い出す。

小学生の頃の妹に、子守唄をうたいながら頭を撫でて寝かしつけて寝たらこっそり布団を抜け出して勉強を始めてた。
お母さんが入院していて、それは私のせいだとずっと自分を責めていて罪滅ぼしのように妹を慰めてごめんなさいと念を込めていた。
どうか、せめていい夢をみてね。

未だにフラッシュバックするあの感覚。
よくあの状況でコンクール出たり受験したな、消えてしまいたいとか考える暇もなくてひたすら努力してたのは考えれば考える程救いのない日々から目を背けるため。
もう二度と経験したくない、ただただ自分の精神と肉体を削ぎ落とすような地獄の日々。

あくまで大学を受けさせて貰うのだから、せめてこれぐらいは役に立てとそれ位しか能がないのにと説かれ。
立場の弱い私はどうにか自分を奮い立たせて気が強い振りをしたりなんてことない顔をして、本当にごめんなさいと心の中で呟いて。
こんなに辛いなら私は生きていたくなかった、なんて言うことすら許されなかった。

何故だろう、なんだかとてもその頃の気持ちに似ている気がする。
こんな私が、彼の負担になってるのでは。
なんかもう全部嘘なんじゃないかな、私の被害妄想なのではないか。

私の記憶が全然信じられない、全部想像と妄想で自分が可哀想だと思い込んでるだけなのでは?
どうしよう、私とても嘘つきだ。
そうだ、私は元々物事を誇張しがちな人間で。

どうしようもない人間なのだ。
救いなどあるわけも無い。
私は嫌な人間だ。

ああ、うんそうだね。
その通りだと思う。
だから、少しでもまともになれるようになりたいってあの時思ったんだよね。

あの時?
何時だっけ、全然思い出せない。
どんな気持ちでどんなことを思ったんだ?

ぱりんと壊れた私の心の、ピースはどことなく抜けていてどうも思い出せない。
もう元にはもどらないから、他のピースで埋めていくしかないのだろうな。
皆、きっと後悔とか取り返しのつかない過去を抱えながら一生懸命生きているのだから。

今目の前で寝ている優しい人も私が目の前にいる限り一生忘れられない後悔を抱えて、それでも一緒にいてくれる。
私はそんなに強くなれないけれど、それでも頑張るって決めたから。
とても大好きな人だから、好きじゃない時も一緒にいたいと思ったのだ。

子守唄をうたうたびに思い出す記憶が、いつか私にとって素敵なものになるといいなと願いを込めて。