ふと、昔の母親の姿が頭をよぎってしばらく泣いてしまって。
今日は用事がキャンセルになってお休みでして。
まあ急な用事は嫌いですが、急なお休みは大歓迎。
少し用事を片付けようと思ったのですがどうやら今日は私ポンコツでして、早々に諦めて音楽を聞きながら本を読み始めました。
私の母は、昔は音楽の先生で声楽が専門でした。
私はピアノの方が好きだったし得意だったから最低限しか歌は学んでないのですが、苦手ではなく声がよいと褒められていました。
寝る前には子守唄を歌ってくれて、私の耳にはその歌声がずっとずっと残っています。
母の友人には声楽家の人もいて、CDも頂いているしiTunesに入ってるのもあったりで最近聞くこともあるのですが。
声は似てない筈なのに。
母よりずっとずっと上手なのに。
ピアノに合わせて歌ったあの歌声が。
歌が上手で何よりも本当に安心する声で、自慢だったあの母の歌声が鮮明に思い出されるのです。
まあ、死んではいないのですがもう二度とああやって歌ってくれることは無いのかと思うと涙が零れる。
いつだっていい母だった訳では無いし、やっていいことも悪いことも散々やられて。
でも、ひとりひとりに子守唄を歌ってくれたこととかその歌声が誰よりも優しかったこととか。
その記憶も確かに残っていて。
そんな貴方と共に大人になりたかったよ。
私はほんの少し早く大人にならなくてはいけなかったけれど、そうでは無い未来もあったのかなぁとふと妄想してしまうお休みの日。
