幸せも不幸も、終わることなくまた始まる。
ぼーっとしてると自分の目の前で色んな人の幸せや不幸が通り過ぎて、私にもついでに降ってくる。
幸せだけを集めることが出来ればいいけれど、それは平等に均等に私の手元に残る。
気がつくと自分の身体に色々くっついていて、ストレスとかだけが自分の表面に出てくる。
私はどうも、物事を忘れられない性質を持ってるようで。
それは、私の職業や趣味にとってはとても役に立つものだから幸せなことで。
それと同時に、とても不幸なことで。
人間は忘れる生き物で、忘れられるから生きていける。
私の中にある引き出しには綺麗にしまってあって、その時の気持ちとリンクするとふとした時に溢れてしまう。
元々自由に出し入れできていたのに、今の私は恐くて引き出しから取り出すことも出来ない。
忘れて欲しいと請われても、どれだけ自分に願って頼み込んでもその記憶がそこにある。
消えてしまえとゴミ箱に突っ込んでも、私にはそのゴミ箱の中身を空にする方法がない。
その気持ちが強ければ強いほど、良くも悪くも私の中から消えることはなくて。
忘れたいとこんなに強く願うことが存在するなんて知りたくなかった。
便利に使い過ぎてきて、あんまり気にしたことが無さすぎて。
こんなに不幸なことだったのか。
いつかまた、こんな自分に感謝できる日が来るだろうか。
恨むことをやめられるだろうか。
自分を責めるのをやめられるだろうか。
巡り巡って、いつかまた幸せが降ってると気付ける日が来るように。
